第119回医師国家試験
D-22
問題
28歳の女性。妊娠に関する相談のため来院した。3年前から全身性エリテマトーデス<SLE>で自宅近くの医療機関に通院しており、グルココルチコイドの内服で、病状は1年以上前から安定している。近い将来、挙児を希望しており相談のため紹介受診した。体温36.5℃。脈拍68/分、整。血圧108/62 mmHg。顔面、体幹および四肢に皮疹を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。下腿に浮腫を認めない。(持参した前医の検査データ)尿所見:蛋白(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球439万、Hb 12.0 g/dL、白血球4,200、血小板15万。血液生化学所見:尿素窒素10 mg/dL、クレアチニン0.6 mg/dL。免疫血清学所見:CRP 0.1 mg/dL、リウマトイド因子<RF> 80 IU/mL (基準20未満)、抗核抗体1,280倍(基準20以下)、抗dsDNA抗体23 IU/mL (基準12以下)、抗Sm抗体陽性、抗RNP抗体陽性、抗SS-A抗体陽性、抗リン脂質抗体陰性、血清補体値(CH50) 35 U/mL (基準30~40)、C3 84 mg/dL (基準52~112)、C4 29 mg/dL (基準16~51)。診察の結果、妊娠は可能と判断された。
この患者でみられる自己抗体で妊娠の際に胎児に影響を与える可能性があるのはどれか。
選択肢
- 抗Sm抗体
- 抗RNP抗体
- 抗SS-A抗体
- 抗dsDNA抗体
- リウマトイド因子<RF>
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